こんにちは。
網野智世子です。
フランス語を習得する3つの極意のうち、
今回は3つめの極意について書いてみましょう。
極意その3
【動詞を意識したリスニング、特にディクテーション】
まず、一般的に、リスニング能力向上のために
ディクテーションは非常に有効な方法です。
ディクテーションとは、
ここでは「聞いた音声を書き取ること」をあらわしています。
フランス語学習においても、
発音に関する規則(リエゾン・アンシャヌマン・
エリズィオン等と呼ばれる発音規則があります)と
「音と文字の対応」を身につけるうえで、
ディクテーションは必須といえます。
例として、
時刻に関する表現などは、
初期のうちに「文字表記と音とをしっかり対応させる」
練習をすることをお勧めします。
例えば、
Uneheure (1時)は「ユナール」のように発音します。
また、Deuxheures et demie(2時半)なども、
「ドゥ・ザール・エ・ドゥミ」というような
発音を聞いたら、
すぐにこのように書きとれるようになるのが目標です。
リエゾンなどの規則には、
「フランス語の音の波に適合した発音をするため」
という目的があります。
仮にそれがなければフランス語らしさが失われるからです。
リスニング学習を通して発音・イントネーションを
身につけるには、英語同様のシャドーイングや
リプロダクションがお勧めです。
シャドーイングとは、
音声を聞きながら、その音声を0.5秒くらい遅れて
追いかけるような形で自分も発音する練習です。
リプロダクションとは、
音声化された文章を聞いた後、
いったん音声をストップします。
そしてその状態で、聞いた文章をそっくり
そのまま自分で発音してみる練習です。
こちらは、
文章の塊をまるごと覚えていなければならないので、
シャドーイングよりも難しいといえます。
フランス語の習得にも、
このシャドーイング・リプロダクションの練習は必須です。
発音については、まずは
「音声をたくさん聞いて“それらしさ”を会得すること」
が大切です。
フランス語の「それらしさ」は、
意外に思われるかもしれませんが、
日本語の東北地方の方言にも通じるものがあります。
正直に申しますと、フランス語は「カタカナ読み」でも
かなりの割合で通じますし、
日本人がフランス語の発音を身につけることは、
実は英語や中国語よりも難しくないのです。
網野智世子